週刊isologue(第87号)上場前後の資本政策(後編)

今週も上場前後の資本政策についてデータを見てみます。

資本政策というのは、その会社の(ファイナンス面から見た)歴史なので、1社分を語っても大変な分量になりますが、それにもめげずに、2010年に入ってからすでに公開した企業16社の資本構成をさらっと見てみようという企画であります。

1999年の証券ビッグバンの恩恵を受けて、アーリーステージからのエクイティファイナンスが受けられる時代になりましたので、10年程度前以降に誕生した企業は、それまでの日本企業とは資本政策の組み方が変わりました。

特に、これから起業される方、起業して間もない方は、今から10年程度前までに設立して上場した会社(2010年は22社中6社)の資本政策が大いに参考になるのではないかと思います。

 

最近、「上場のハードルが上がっちゃったから上場するのはもう無理」といったことをおっしゃる方が多いのですが、実際には、上場審査基準が厳しくなったというよりは、

数億円・数十億円といった利益を生むビジネスが作れない
(つまり、上場のせいにしてるけど本業がそもそもたいしたことない。)
上場までに資本政策がガタガタになってしまっていて上場できない
安定して利益が出るようになったので、上場するのが面倒くさくなっちゃった

といった企業が多いという要素が強いんじゃないかという気もします。

今回取り上げる資本政策や財務のデータを見ても、ちゃんと利益が示せて資本政策もちゃんとしてれば、証券会社や証券取引所は手ぐすね引いて待ってる気がします。

ご興味がありましたら、下記のリンクからご覧いただければ幸いです。 

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