週刊isologue(第82号)Googleの節税とネット時代の国際税務(前編)

先週、「Googleの海外での(法人)税率が2.4%」というBloomberg等の報道がありましたが、今回はこれをベースに、ネット時代の国際税務がどうなっていくかを考えます。

問題意識として、

Google以外のグローバルIT企業の実効税率はどのくらいなのか?

(Googleだけがこんな低税率なのか?)

なぜこのようなスキームが可能になるのか?

他の国に税金をほとんど払わないというのは非倫理的(evil)なことなのか?

Googleのようなネットだけでの商売が今後増えると、各国ではほとんど課税できなくなってしまうのではないか?

最終的には、企業はタックスヘイブンに本社を置いて、どこにもほとんど税金を支払わなくなるのではないか?

(未来の税金はどうなるのか?)

といったあたりを考えたいと思います。

 

もし、尖閣諸島周辺に中国船や日本の船が近づいたら、(目にみえて非常にわかりやすいので)、どちらの国でも「自国の領域が侵略されようとしている」とイキリ立つ人が現れます。

しかし、ネットでオフショアから商売されるというのは、サイバーな国境線のすぐ外側から領土内に大砲を撃ち込んで来られているようなものとも考えられなくもないにも関わらず、(良くも悪くも)みなさんあまり騒ぎ立てることはありません。

税の話は目にみえず、抽象的でわかりずらいので、仮に尖閣諸島付近の経済的利権よりも大きな経済的インパクトがあるかも知れなくても、おそらく抗議デモが発生するといったことにはならないんじゃないかと思います。

今週と来週は、このネットビジネスと税の関係について考えてみたいと思います。

ご興味がありましたら、下記のリンクからご覧いただければ幸いです。

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