週刊isologue(第584号)VCはいかに株式を売却するか(2017後半〜)
2017年に「VCはいかに株式を売却するか」というシリーズをやりましたが、今回から、2017年下期以降のVCの売却状況を見ていきたいと思います。
(今回は、2017年のシリーズの再掲/修正部分を含みます。)
■問題意識
「米国では、上場後もVCは株式を保有し続けるのに、日本のVCは上場すると株をすぐに売ってしまう」といったことを時々耳にします。VCは資金を提供するだけではなく、その株式をいつかは売却して投資の回収をはかるのがお仕事なので、株式の売却自体は仕方がありませんが、その売却の「マナー」が実際どうなっているのかには大いに興味があります。
上記の言葉には、「米国のVCはイケてるが、日本のVCは根性がすわっとらん」といった意味が込められてることが多いと思います。しかし、上場前後の投資家の売却は、(もちろん投資家の方針に影響されるところも大きいですが)、上場後の時価総額(オファリング規模=機関投資家が買える規模か?海外オファリングをできる規模か?)、そのビジネスモデルに対する投資家(機関投資家、個人投資家)の理解度、マーケット全体の環境や、その企業の規模や資本構成、他の投資家の行動等、多様な要素が絡むと考えられます。
つまり、上場前に比べればはるかに、投資家単独ではままならない要素も多そうで、米国と日本の資本市場やベンチャー生態系の違いも考える必要がありそうです。
ご興味がありましたら、下記のリンクからご覧いただければ幸いです。
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