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フェムトマガジン

日本や世界のスタートアップについて、ファイナンスの観点から考えるマガジンです。2020年9月までの名称は「週刊isologue」。
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2019年2月の記事一覧

週刊isologue(第516号)VCの作り方(法人GP税務編その4)

今回も、ベンチャーキャピタル(VC)の法人のGP(ファンド運用者/無限責任組合員)の税務とインセンティブ設計を考えます。

今回は、話をシンプルにするために、マネフィーと有価証券の譲渡益で受け取ったキャッシュを、そのまま全額第三者に業務委託費として支払う契約となっているSPC(特別目的会社)を考えてみます。

目次とキーワード:

非課税売上→課税売上への「変換装置」
想定するSPC
マネフィーだ

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週刊isologue(第515号)VCの作り方(法人GP税務編その3)

今回も、ベンチャーキャピタル(VC)の法人のGP(ファンド運用者/無限責任組合員)の税務とインセンティブ設計を考えます。

目次とキーワード:

Linear(線形)なインセンティブが超重要
一般の会社の有価証券譲渡の処理
VCの場合の有価証券譲渡の処理
キャピタルゲインからボーナスを支払う場合
キャピタルゲインから業務委託費を支払う場合
課税仕入れ等にかかる消費税額の全額を控除することができる場

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週刊isologue(第514号)VCの作り方(法人GP税務編その2)

今回は、ベンチャーキャピタル(VC)のGP(ファンド運用者/無限責任組合員)の税務を考える前提として、GPに法人が関与する意味を考えます。

目次とキーワード:

VCのストラクチャーとインセンティブ
VCは、投資先を担当する個人へのインセンティブが超重要
株式会社のみがGPである場合の問題点
法人のインセンティブの税務上の取り扱い
米国のパススルーのGP
日本のパススルーのGP
個人が無限責任組

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週刊isologue(第513号)VCのつくり方(法人GP税務編その1)

今回は、ちょっとマニアックですが、ベンチャーキャピタル(VC)のGP(ファンド運用者/無限責任組合員)が法人だった場合に、どういう税務になるか?ということを考えてみました。

以前の経済産業省のファンドのひな型では、キャリー(キャピタルゲインが出た場合の、GPへの割増分配額)がフィーとして扱われていたのが、最新の経済産業省/日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)のファンド契約書の契約書例では、分

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